「キャンピングカーの電気ってどうなってるの?」キャンピングカー講座 第8回
- 2019.04.25
- キャンピングカー講座
本編のお出かけブログばかりで、こちらの更新が完全に止まっていました(^^;)
前回はキャンピングカーはどこに宿泊をすればよいかと、車中泊のマナーについてお話ししました。
今回はキャンピングカーを実際に使っていく中で、一番気になる設備と言っても過言ではない電気のお話。「キャンピングカーの電気ってどうなってるの?」という事をお伝えしていきます!
では、キャンピングカーの電気はどのように使われているか?車をあまりよく知らない方でもわかるように、なるべくざっくりと噛み砕いて説明します!
まず車にはバッテリーという電池が積んであります。このバッテリーはライトを点けたりナビを動かすのに使われています。そしてバッテリーはエンジンをかけることで充電されています。
しかし車中泊の場合、騒音やマナーの問題があってエンジンをかけっぱなしにする訳にはいきません。かと言ってエンジンをかけずにバッテリーを使い続ければ、いずれバッテリーが上がって動けなくなってしまいますよね。
そこで、キャンピングカーにはサブバッテリーという予備の電池が付いているのです。つまり車を動かすための電池(メインバッテリー)と、生活するための電池を別々にしてあるという訳です。
仕組みとしては、まずエンジンをかけるとメインバッテリーとサブバッテリーが両方とも充電されます。ここまでは普通の車と同じです。しかしエンジンを切るとサブバッテリーだけが使えるようになるのです。
だからエンジンを切った時に照明を点けても、冷蔵庫を使っても、電子レンジを使っても、それはサブバッテリーが使われているので、車側のバッテリーが上がってしまうことはないのです。
ここまではまず基本的なお話です。ではちょっとだけレベルアップします。
サブバッテリーと言っても要は電池。無限ではないので使えばもちろん減っていきます。でも最近では電子レンジやエアコンが使えるキャンピングカーがあります。あれはどうやっているのでしょう?
色々な方法がありますが、現在主流なのは「サブバッテリーを増設する」という方法です。1本ではすぐになくなってしまうサブバッテリーを2本、3本あるいは4本に増やして使える電気の容量を可能な限り増やしているのです。
もちろん増やしすぎると今度は充電が追いつきませんしスペースもとりますので、車によって増設できる数はある程度限られます。もし可能であれば充電を補うためにソーラーパネルも付けておくと更に良いでしょう。最近ではリチウムイオンバッテリーが登場しより多くの電気が使えるようになってきましたが、まだコストが高いのがネックなので今後に期待したいですね。
もしサブバッテリーが増やせなくても、外部電源を繋ぐという方法があります。これはAC電源(コンセント)のあるキャンプ場やRVパークに行って電源を繋ぎそこから電気を使うというやり方なので、ほぼ家と同じ感覚で電気が使えるようになります。
電源付きキャンプ場の料金が高めだったり、RVパークがまだ少なかったりと課題はありますが、キャンピングカー人口が増加していけば、この辺りの課題も解決されてくるかもしれませんね。こちらも今後に期待です。
発電機(ジェネレーター)も外部電源と考え方は同じで、要は発電機を外部電源として使っています。しかし外部コードを繋がなくてよいため、完全に独立して電気を使うことできるメリットがあります。しかし発電機はエンジンであるため、騒音・振動の問題から使える場所が少なく、またコストも高いので最近では装着率が減ってきているのが現状です。
よく勘違いをされるのは「キャンピングカーはサブバッテリーとソーラーパネルをたくさん載せておいた方が良い」と思われている方が多いのですが、それは半分正解で半分不正解です。もちろんどちらもたくさんあった方がより多くの電気を使うことが出来ますが、コストがかかる・車が重たくなる等のデメリットも忘れてはいけません。
特にコストに関しては複数のサブバッテリーを載せた際、交換するときは基本的に全ていっぺんに交換しなければならないため、費用がかなり高額となります。例えば3本載せていたとしたら仮に1本2万円だとして6万円となるため、お財布にはなかなかの打撃となります。
例えば室内ではLED照明数カ所とスマホの充電ぐらいしか使わないという方はサブバッテリー1本でも充分に使えるため、2〜3本積んでしまうと色々な意味でロスが大きいです。目安ですが「電子レンジを使いたい方は2本」「家庭用エアコンを使いたい方は3本以上」が必要です。ただ家庭用エアコンについては消費電力が大きいため、やはり出来る限り前述の外部電源を繋いでの使用をお勧めしたいところです。
サブバッテリーを増設したい時にはまず自分がどれぐらいの電気を使いたいかをイメージし、プロに相談した上で適切な本数を載せることで、より効率の良いキャンピングカーライフが送れるようになりますよ(^-^)
<キャンピングカー電気まとめ>
●サブバッテリー・・・車が走るためのメインバッテリーとは別に、キャンピングカーで生活するためのバッテリー。基本的には走行充電、外部充電、ソーラー充電によって充電される。ベース車両により1〜4個程度まで搭載可能だが、充電効率やコストの問題があるので載せすぎは禁物。
●走行充電システム・・・ほぼ全てのキャンピングカーに使われているサブバッテリーの充電システム。充電方法の考え方は乗用車と同じで、エンジンをかけると充電される。リレー式とアイソレーター式があるが、エンジンをかけると(キーONにすると)メインとサブが繋がって充電されるリレー式が主流。
●外部充電システム・・・ほとんどのキャンピングカーに装備されているサブバッテリーの充電システム。付属の外部コードを家庭用コンセントに繋ぐとサブバッテリーが充電される。大きなロスがなくサブバッテリーが直接充電されるため、充電効率は一番良い。出発前に繋いで充電しておくのが良い。
●ソーラーパネル・・・主にサブバッテリーを充電するために使われる。天気さえ良ければ何もせずともバッテリーを充電でき、ほぼメンテナンスフリーのため、装着するデメリットは初期費用ぐらい。ただ実際の充電量は外部>走行>ソーラーで、天気に大きく左右されるため、あくまでも補助の充電回路。
●リチウムイオンバッテリー・・・最近注目されているサブバッテリーの一種。鉛バッテリーと比べ、小型で軽量かつ大容量のため次世代のサブバッテリーとして採用するビルダーが増えてきている。しかし反面、価格が高額であることや安全性・実用性がまだ完全に実証されていないため今後に期待したい。
●発電機(ジェネレーター)・・・発電機本体からサブバッテリーを充電するシステムで外部充電と考え方は同じだが、外部コードを繋がず完全に独立できるメリットがある。その反面、騒音・振動により使える場所が少ない・コストが高いなどのデメリットも多く、以前より装着率が減っている。
厳密に言うと違う部分もあるのですが、今回はなるべくわかりやすくなるようご説明しました。より専門的な知識をお求めの方は、他サイトにてご確認ください。m(_ _)m
現代のキャンピングカーにおいて電気は要となる部分なので、ちゃんと見極めて適切なものを選びたいですね(^-^)/
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