「キャンピングカーのメンテナンスってどうすればいいの?」キャンピングカー講座 第13回

「キャンピングカーのメンテナンスってどうすればいいの?」キャンピングカー講座 第13回
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しばらくぶりのキャンピングカー講座となりました。皆様のキャンピングカー選びやキャンピングカーライフの少しでもお役に立っていれば幸いです(^-^)。前回はキャンピングカーのベッドの種類についてご紹介しました。

「キャンピングカーのベッドって寝心地どうなの?」キャンピングカー講座 第12回

使い勝手については今までで色々とご説明させて頂きましたが、今回は実際に使ってから数ヶ月〜数年におよぶお話「キャンピングカーのメンテナンス(修理・整備)ってどうすればいいの?」をお伝えしていきたいと思います。

車両部と架装部の違い

まず最初にお伝えしなければならない事として、キャンピングカーのメンテナンスは「ベース車両部分(車両部)」と「キャンピングカー部分(架装部)」に分けて考えなければいけません。何故かというと車をメンテナンス出来るところでも、キャンピングカーをメンテナンス出来るとは限らないからです。

車両部と架装部の違いをわかりやすくキャブコンを例にとると、顔の部分が車両部・後ろの部分が架装部となります(下記写真参照)。厳密に言えばタイヤや足回りは車両部ですが、ざっくりとわかりやすくご説明してみました。ちなみにバンコンで言うと後ろのボディ部も車両部になります。

キャブコンをざっくり分けると顔の部分が車両部・後ろの部分が架装部です。

それでは実際にどこであれば対応できるのか、またお勧めのメンテナンス先はどこなのか。車両部と架装部に分けて見ていきましょう。

車両部のメンテナンス

ここでいう車両部というのは、いわゆる自動車メーカー(トヨタ・日産など)で作っている部分を指します。基本的に自動車メーカーで作っている部分は、車を修理できる人ならば直せますが一部例外もありますのでご紹介していきます。

●キャンピングカー専門店

(おすすめ度:◎〜◯)キャンピングカーを販売しているお店であれば、自動車部分のメンテナンスもできるところが大半です。むしろほとんどのキャンピングカー屋さんは元々車屋さんだったところが多いので、安心して任せてしまって良いでしょう。しかも専門店ならば架装部のメンテナンスも出来るので、どちらの修理も一度に頼めるのは大きなメリットです。デメリットはどこにでもある訳ではないので、人によっては遠いことでしょうか。あとほとんどありませんがアフターメンテナンスをしていない(orできない)ところもあるので、事前に確認しておいた方が良いでしょう。

●自動車ディーラー

(おすすめ度:◯)その車を作っているメーカーのディーラーであれば、ほとんどのメンテナンスは対応可能です。例えばハイエースをベースに製造されたキャンピングカーであれば、基本的にトヨタのディーラーで車検・修理・メンテナンスを受けることが出来ます(昔は断られることもありましたが、今はあまりそういう話は聞きません)。むしろディーラーならではの丁寧な対応は、僕らキャンピングカー屋も見習うべき点が多いです。ただ例外として輸入車の場合は輸入車ディーラーで見てもらえません。例えばフィアット・デュカトベースだからといって、フィアットのディーラーでメンテナンスを受けられる訳ではないので注意が必要です。

●自動車整備工場

(おすすめ度:◯〜△)一般的な自動車整備工場でも車両部分については対応できることが多いです。もちろんキャンピングカーは見れませんと断られてしまうこともありますが、聞いてみる価値はあると思います。(車検やオイル交換等であれば断られることは少ないと思います。)親切な整備屋さんを見つけられれば少し無理を聞いてくれるところもあったり、キャンピングカー部分も多少見てもらえることもあるかもしれないので、ここはかなりお店(特に人)によって対応が分かれるかと思います。

●カーショップなど

(おすすめ度:△)自動車用品を販売しているお店や一日車検などをやっているお店はキャンピングカーNGであることが多く、個人的にはあまりいい印象がありません。というのも別に対応が悪いとかではなく(もちろんそういう話も聞きますが)、大きな車(バスやトラック)を扱うことがほとんどないので不慣れであることも多いのです。当然ちゃんとメンテナンスをしてくれて親切に対応してくれるお店もありますので、ここもお店によって対応が分かれるところです。事前にキャンピングカーでもOKか確認して、断られたらスッパリ諦めた方が良いでしょう。

 

輸入車の車両部は特にNGの場所が多いので、必ず事前にメンテナンス先の確認をしてください。

架装部のメンテナンス

ここでいう架装部とはキャンピングカービルダーで製造した箇所を指します。バンコンであれば内装、キャブコンであれば内装と外装といった具合に、モデルによってメンテナンス箇所が異なりますのでご注意ください。

●キャンピングカー専門店

(おすすめ度:◎)やはり餅は餅屋。専門的な事は専門店に任せるのが一番間違いないでしょう。キャンピングカー専門店であれば内装・外装含めほぼ全て対応できるので、困った事があればまずは購入店に相談してみください(ほとんどのキャンピングカーショップは自社ユーザーを優先するので、購入店でない場合は対応できないor時間と費用が多くかかる事が多いです)。ただやはり各ショップによって得手不得手はある(ボディ修理が得意・トレーラーに詳しい等)ので、念のため購入前に気になる部分は確認しておくと良いでしょう。

●自動車ディーラー

(おすすめ度:△〜×)車両部分ではお勧めしていた自動車ディーラーも、残念ながら架装部についてはお勧めできません。というより自動車ディーラーにはキャンピング部分を修理できる設備も人もいないので、断られてしまうことが多いでしょう(特にディーラーは特殊な作業を受けにくい傾向にあります)。しかしボディの板金塗装やサブバッテリー交換など、ディーラーによっては対応可能な場合もありますので、仲良くなったディーラーに相談だけしてみるのはアリだと思います。キャンピングカー専門店やそれに近い修理屋さんを紹介してくれる可能性もあります。

●自動車整備工場

(おすすめ度:×〜◯)こちらも上記の自動車ディーラーと同じ理由で基本はNGですが、中には大手ディーラーよりも融通が利く整備工場もあるので、腕のいい整備屋さんの場合、簡単な作業は対応してくれる場合もあります。ただもちろん専門の修理屋さんではないため、応急処置のみをお願いし、最終的にはキャンピングカーショップに持ち込むのが良いでしょう。キャブコン等の鈑金なども腕の良い鈑金屋さんだと対応できる場合もありますので、相談してみても良いと思います。

●カーショップなど

(おすすめ度:×〜△)やはりこちらも架装部については修理できないところが大半ですので、基本的には全てNGだと思っていても良いでしょう。サブバッテリー交換等の簡単な作業は対応してくれる場合もありますが、キャンピング部分は車とは違う配線などもあるので無理に頼まない方が無難かと思います(実際に間違った配線組まれて不具合を起こした事例も聞いたことがあります)。

 

・・と上記からわかるように、車両部のメンテナンスについては色々なところで見てもらうことが出来ますが、架装部についてはかなり限られてしまうことがおわかり頂けるかと思います。更に言えば架装部についても、外装なのか内装なのか電装なのかで対応できるかどうかも大きく異なります。キャンピングカーは家と同じなので、外壁屋さんと家具屋さんと電気屋さんは違うのです。

そして一番のおすすめであるキャンピングカー専門店も自社ユーザーを優先するので、購入店でない場合は対応できないor時間と費用が多くかかる事が多いというポイントを忘れてはいけません。キャンピングカー選びは信頼できるショップ(あるいは人)選びが非常に重要となりますので、安いからと言って中古車や個人売買に安易に飛びついたりせず、しっかりとアフター出来る体制を整えることが大事です。

 

架装部は特にメンテナンスを出来るところが限られているので、よく調べてからの購入をオススメします。

もちろん個人売買でも全て直せる環境が整っていれば問題ありませんし、専門店であっても(残念ながら)アフターが悪いお店もあります。あくまでも目安なので一概にどれが良いという事はありませんが、参考にして頂ければ幸いです(^-^)

記事まとめ

●キャンピングカーは車両部分とキャンピングカー部分(架装部)でメンテナンスが異なる。
●主なメンテナンスは、専門店・ディーラー・整備工場などがあり、基本は専門店がオススメ。
●キャンピングカー選びはまず事前に、アフターを出来る体制を整えることがとても大事。

 

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