キャンピングカー講座 第4回「キャンピングカーはどう選べばいいの?」

キャンピングカー講座 第4回「キャンピングカーはどう選べばいいの?」
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前回の記事ではキャンピングカーの種類と特徴をお伝えしました。

 
では今回は実際にキャンピングカーが欲しい!という方向けに、「キャンピングカーはどう選べばいいのか?」という事をご説明します(^-^)

 
キャンピングカーのモデルは国内外・有名無名なモデル全て含めればおそらく数千種類に及びます。国内外のビルダーが毎年新しいモデルを発表しているので、それはもう膨大な数になります。
しかしそんな膨大の種類の中からも、以下の項目をクリアにしていくと選ぶべきモデルがかなり絞られます。僕の主観を含みますがほとんどの方が当てはまると思います。では順を追っていきましょう。
 
1、キャンピングカーに何人で寝るか?(就寝定員で選ぶ)
まず始めにこれが一番重要となります。第1回でもお話しした通り、基本的にキャンピングカーとは車中泊のための車です。逆に言えば寝られなければほぼ無意味なものとなってしまいます。つまり実際に寝る人数分のベッドを確保しなければなりません。
 
常設二段ベッドは子連れファミリーの強い味方!
 
ここで大事なのは「乗る人数」ではなく「寝る人数」です。ほとんどのキャンピングカーは「乗車定員>就寝定員」であるため、例えば5人乗れるからといって5人寝られるとは限りません。つまりこの場合「5名就寝可能」なモデルを選ぶことが前提となります。そしてそれを選ぶ目安となるのが全てのキャンピングカーに設定されている「就寝定員」です。(ちなみにこの就寝定員、実は「1800mm × 500mm」で「大人1名」という決まりがあります。)
 
 
2、キャンピングカーをどう使うか?(使用目的で選ぶ)
寝る人数が決まったら次は使う目的です。例えばご夫婦2人で使う場合、就寝定員についてはほぼ全てのモデルが問題ありませんが、「日常使いもしたい!」と考えている方が「バスコン(マイクロバスベース)」を選んでしまうと使いにくいと思います。反対に「退職後に数ヶ月使ってゆっくり日本一周旅行したい!」と考えているならば、なるべく大きめのサイズがいいでしょう。
 
普段使いがメインなら軽キャンパーは有力な選択肢に。
 
 
まず「普段使いするかどうか」、次に「どういう場所(車中泊がメインorキャンプ場がメイン)へ行きたいのか」、そして「移動メイン(走行重視)なのか居住メイン(装備重視)なのか」あたりをポイントに考えていくと良いと思います。
 
 
3、キャンピングカーで何をしたいか?(予算と装備で選ぶ)
寝る人数も使い方も決まればほぼ車のタイプは絞られますので、最後は予算と照らし合わせて車を選んでいきましょう。前述の通りキャンピングカーにはかなりの種類があり、全てのモデルがどれも価格・装備が少しずつ違います。1と2の条件を満たす中で、一番自分に合うモデルを探し、更にオプションを吟味して予算を合わせていくのが良いと思います。
 
キャンピングカーショーはモデルを見比べる絶好の機会。

 
また、最近は中古車もだんだんと豊富になってきましたので、新車では手が届かない場合は中古車も併せて検討すると良いと思います。ただボディカラーや室内レイアウトなど、新車でしか選べないものも多いので悩ましいところですね。
 
 
では例を挙げながら上記の1〜3を基に、実際にキャンピングカーを選んでみましょう。
 
<ケース1 Aさん夫婦の場合>
1、何人で寝るか:夫婦2人、たまにご主人1人で釣りも行きたい
  →軽キャン・バンコン・キャブコン・バスコン・トレーラー全てOK
2、どう使うか:普段使いもしたい、普段は奥様の乗用車にしたい
  →軽キャン・バンコン、または車中泊する時だけのトレーラーもあり
3、予算と装備は:老後も考えて300万円程度、寝られればそんなに装備はいらない
  →軽キャン・トレーラー、または低価格のバンコン
 
1〜3をふまえるとこの方には「軽キャンパー」が合っていると思います。特に「普段は奥様の乗用車にしたい」ことや「老後も考えて」いることから、運転しやすく維持費も安い軽キャンパーは最適だと思います。あとは予算内で欲しいモデルと装備を決めるだけです。
 
<ケース2 Bさん家族の場合>
1、何人で寝るか:家族4人(大人2・子供2)
  →キャブコン、トレーラー、バスコン、モデルによってはバンコンもあり
2、どう使うか:キャンピングカー専用に使いたい、できるだけ広々と過ごしたい
  →キャブコン 、トレーラー、バスコン
3、予算と装備は:ローン含め700〜800万円、装備もなるべく充実させたい
  →キャブコン 、トレーラー
 
1の段階ではほぼ全てのモデルで問題ありませんが、2の「できるだけ広く」でバンコンを省きました。そして3の予算から、新車で1000万円超がほとんどのバスコンを省きました。
あとは自走式で駐車に便利なキャブコンを選ぶか、キャンプ場に停めてヘッド車で遊びに行けるトレーラーを選ぶか、楽しみ方のスタイル次第だと思います。
 
 
このように基本的にはこの1〜3をふまえて選んでいくとかなり絞り込むことができます。しかしもちろん例外のケースもあります。
 
就寝定員について、2mの長身の方は2mサイズのベッドがあるモデルを選ぶ必要があります。反対に4人家族だけど子供も小さくて夫婦とも細身という方は大人2名ベッドで足りてしまう事もあり得ます。なので、あくまでもこの就寝定員はあくまでも目安としてください。乗車定員はオーバーすると違反ですが、就寝定員はオーバーしても何も問題ありません。
 
使用目的や予算についても、あまり乗り気でないモデルを仕方なく選んでしまうのではなく、自分が「これがいい!」と思えるモデルの方が当然気に入りますので、長く大切に乗ります。僕自身も「トレーラーを引くなら絶対にこれ!」と思っていたので今とても満足していますし、少し不便な面があっても「でも好きだからいっか」と思えます(笑)
 
予算をオーバーしてしまう場合はローンを組む方法もあります。最近はキャンピングカーのローンもかなり低金利&長期間なので、非常に利用しやすくなりました。また、キャンピングカーは中古価値が落ちにくいので、乗用車よりも売却価格は高めです。
 
一番よくないのはあれもこれも望みすぎて目的を見失うことです。ありがちなのが、最初は家族で出かけられて車中泊できれば良かっただけのハズが、色々見る内に「ソーラーパネルが欲しい」とか「4WDにしたい」とか「輸入車がいい」とかどんどん欲が出てしまうパターンです。
そしてなんだかよくわからなくなって購入を見送る・やめてしまう、という方が意外に多いのです。もちろんよく考えた上で購入をやめるのはいいのですが、あれこれ悩んで迷路を彷徨って面倒になってやめてしまうのは本末転倒です。
 
一番大切なのは「自分や家族がキャンピングカーを使って楽しめる」ということ。

 
迷った時は本来の目的を思い出して優先順位をつけるといいと思います。欲しいモデルの条件を全て書き出して、予算と照らし合わせていくと決めやすいです。正直オプション装備の8割が「あれば便利だけどなくても何とかなるもの」なので、予算が合わない時は思い切ってオプションを別のもので代用することも検討してみてください。例えばサイドオーニングが欲しいけど、予算が足りないしそんなに使う頻度も高くないからカーサイドタープで代用する、というのも一つの節約になります。
 
そしてどうしても心配であれば、まずはレンタカーなどで試してみたり、格安な中古車を購入するという手もありますので、ぜひ一度キャンピングカーを味わってもらいたいと思います(^-^)
 
<記事まとめ>
1、キャンピングカーを選ぶ基準は就寝定員、使用目的、予算と装備で絞り込む
2、あれもこれも高望みし過ぎず、優先順位をつけて目的を見失わない事が大切
3、中古車やローン、レンタカーなどフル活用して、まずは一度味わってみる
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